ElevenLabs(イレブンラボ)で動画を日本語・英語へ吹き替える方法
海外向けに動画を展開したいものの、「日本語動画を英語化するには、翻訳・字幕・ナレーションを全部作り直す必要があるのでは」と感じている人は多いはずです。反対に、海外動画を日本語向けに紹介したい場合も、吹き替え制作には時間と費用がかかります。
ElevenLabs(イレブンラボ)には、動画または音声を別の言語へローカライズする吹き替え機能があります。元の音声を単に翻訳して読み上げ直すだけではなく、元話者の感情や話し方を保つことを目指した仕組みです。
ただし、日本語と英語では文章量、話す速さ、固有名詞の読み方が異なります。AIで吹き替えを作成しただけで公開せず、内容・発音・映像とのずれを確認する工程は必要です。
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この記事でわかること
- ElevenLabsで日本語・英語の動画を吹き替える仕組み
- 動画または音声をアップロードして吹き替え版を作る基本の流れ
- 吹き替えに必要なクレジットの目安と料金の考え方
- 商用動画・クライアント案件で使う前に確認すべきこと
- 発音や映像とのずれを公開前に確認する方法
まず結論|ElevenLabsなら日本語・英語を含む多言語動画の吹き替えを作成できる
- ElevenLabsの吹き替え機能では、日本語・英語を含む多言語の動画または音声をローカライズできる
- 2026年5月公開のDubbing v2は、90以上の言語を対象に、元話者の感情や話し方を保つことを公式が案内している
- 自動吹き替えのクレジット消費目安は、1分あたり2,000クレジット
- 商用動画に使う場合は、商用ライセンスが付くStarter以上を選ぶ
- 日本語・英語間の翻訳、固有名詞、話す速さ、映像との同期は、公開前に必ず確認する
最初の1本は、短い自作動画で試すのがおすすめです。完成した吹き替え版を原版と並べて確認すれば、音声の雰囲気、字幕の必要性、修正作業の量を判断できます。
ElevenLabsは、音声生成、文字起こし、ボイスクローンなども扱えるAI音声プラットフォームです。吹き替え以外にできることや、サービス全体の位置づけを確認したい場合は、ElevenLabsとは何か、料金やできることの全体像を確認するをご覧ください。
ElevenLabsの動画吹き替えでできること
動画吹き替えは、元動画を別の言語向けに使い直すための機能です。日本語で作ったYouTube動画を英語向けに展開する、英語の自社動画を日本語向けにローカライズする、といった用途に向いています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 入力できる素材 | 動画または音声ファイル |
| 主な用途 | 日本語・英語を含む多言語動画のローカライズ |
| 対応言語 | Dubbing v2は90以上の言語を対象に提供 |
| 音声表現 | 元話者の感情・話し方を保つことを公式が訴求 |
| クレジット目安 | 自動吹き替えは1分あたり2,000クレジット |
| 商用利用 | Starter以上の商用ライセンス付きプランで可能 |
吹き替えは、翻訳文を用意してテキスト読み上げをする方法よりも、元動画の音声を起点に多言語版を作りたい場合に向きます。話者が複数いる動画、対談、解説動画、研修動画などでも、元の構成を大きく変えずに展開しやすくなります。
一方、画面内に多くの日本語テロップがある動画では、音声だけを英語化しても視聴者にとって分かりにくいことがあります。音声の吹き替えと、字幕・画面テキストの翻訳は別作業として考えてください。
注意:ElevenLabsが日本語・英語を含む動画の吹き替えに対応していることと、すべての原稿で自然な翻訳・発音・タイミングになることは別です。日本語の固有名詞、専門用語、英数字が混ざる原稿、長尺動画の品質は実機検証待ちのため、公開前に必ず全編を試聴してください。
ElevenLabsで動画を日本語・英語へ吹き替える流れ
ログイン後のWebアプリにおける日本語UIの表示範囲は、一次情報だけでは確認できていません。そのため、ここでは画面上の正式な日本語メニュー名を推測せず、作業の流れを説明します。
- 吹き替えたい動画または音声ファイルを用意する
- 吹き替え機能の画面を開き、素材をアップロードする
- 元の言語と、出力したい言語を選ぶ
- 話者・翻訳内容・出力設定を確認して生成を開始する
- 完成した吹き替え版を試聴し、必要に応じて修正・再生成する
- 映像とのずれ、字幕、画面テキストを確認して書き出す
【画像:ElevenLabsの吹き替え機能を開く画面】
1. 先に元動画を整理する
吹き替え前に、元動画の音声が聞き取りやすいかを確認します。BGMが大きい、複数人が同時に話す、ノイズが多いといった素材は、話者の認識や翻訳後の聞き取りやすさに影響する可能性があります。
また、日本語から英語へ変換する場合は、英語のほうが短くなる場面も長くなる場面もあります。話す内容を詰め込み過ぎた動画は、英語版で音声が不自然に速くなったり、映像と合わなくなったりするため、最初は30秒から1分程度の短い動画で仕上がりを確認してください。
2. 動画または音声をアップロードし、出力言語を選ぶ

吹き替え機能の画面で、動画または音声をアップロードします。その後、元の音声の言語と、作成したい言語を指定します。
たとえば、日本語で話している解説動画を海外向けに使う場合は、元の言語を日本語、出力言語を英語にします。英語の製品紹介動画を日本の顧客向けに使う場合は、元の言語を英語、出力言語を日本語にします。
【画像:動画または音声をアップロードし、出力言語を選ぶ画面】
3. 生成前に、固有名詞と伝えたい表現を確認する
商品名、会社名、人名、地名、専門用語は、吹き替え時に特に確認したい項目です。言語によって一般的な読み方が異なる場合や、翻訳せず原語のまま残したい表現がある場合は、生成後の音声で意図どおりになっているかを確認してください。
とくに企業の公式動画や顧客向け動画では、商品名の発音ミスが信頼性に影響します。短いテスト素材で先に確認し、問題が出やすい単語を洗い出してから長尺動画を処理すると、クレジットの無駄を抑えやすくなります。
4. 吹き替え版を生成し、原版と並べて確認する
生成後は、完成した音声だけを単独で聞くのではなく、必ず映像と一緒に再生します。内容が正しく伝わるかに加え、映像の切り替わりに対して話す速さが合っているか、話者ごとの声や雰囲気が不自然に変わっていないかを確認します。
確認時は、次の項目をチェックすると判断しやすくなります。
- 商品名・人名・地名・数字が正しく読まれているか
- 翻訳によって、元の主張や注意事項の意味が変わっていないか
- 話す速さが速すぎず、映像の切り替わりと大きくずれていないか
- 話者が複数いる場合、誰が話しているか分かる状態か
- 字幕や画面内テキストが音声の言語と矛盾していないか
【動画:日本語の原版と英語吹き替え版の比較】
吹き替えに必要なクレジットと料金の考え方
ElevenLabsの自動吹き替えは、目安として1分あたり2,000クレジットを消費します。動画の長さだけでなく、テスト生成や修正の回数も考慮して、必要なクレジット量を見積もることが大切です。
| 動画の長さ | 吹き替え1回の目安 | 考え方 |
|---|---|---|
| 1分 | 約2,000クレジット | 短いテスト動画向け |
| 5分 | 約10,000クレジット | 製品紹介・短い解説動画の目安 |
| 10分 | 約20,000クレジット | 修正や再生成分も見込んでおく |
| 15分 | 約30,000クレジット | Starterの月間30,000クレジットを単純計算した場合の上限目安 |
Starterは月額6ドル、月間30,000クレジットから利用でき、商用ライセンスとDubbing Studioを利用できます。自動吹き替えだけを単純計算すると約15分相当ですが、実際には短いテスト、再生成、別言語版の作成にもクレジットを使うため、1か月で処理できる完成動画の長さはこれより少なく見積もるのが安全です。
注意:クレジット消費量は「完成動画の長さ」だけで決まりません。翻訳・発音・タイミングを確認するためのテストや再生成を前提に、余裕を持って計画してください。
料金プラン、クレジットの繰り越し、追加購入の考え方まで確認したい場合は、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶ ElevenLabsの料金プラン・無料版と有料版の違いを詳しく見る
商用動画で吹き替えを使う前に確認すべきこと
YouTube収益化動画、広告、企業の製品紹介、顧客案件などに吹き替え版を使う場合は、生成できることと公開してよいことを分けて確認する必要があります。
Freeプランで生成した吹き替えは商用利用できない
ElevenLabsのFreeプランで生成したコンテンツは商用利用できません。商用目的の動画へ使う場合は、商用ライセンスが付くStarter以上のプランを確認してください。
「収益化していないYouTube動画」「自社SNSへの投稿」「顧客への提案資料」なども、用途によっては事業利用・プロモーション利用に当たる可能性があります。迷う場合は、公開前に利用規約と契約中プランの条件を確認しましょう。
動画・音声・声そのものを使う権利を確認する
自社で撮影・収録した動画であれば進めやすい一方、第三者が制作した動画、他社の広告、映画・テレビ番組、配信動画、他人の音声を吹き替え素材として使う場合は、著作権、著作隣接権、肖像権、契約上の利用範囲などを確認する必要があります。
重要:他人の動画・音声・声を、権利者や本人の許可なく吹き替え・公開してはいけません。とくに、本人が話しているように受け取られる音声を作る行為は、権利侵害や誤認を招くおそれがあります。自社素材以外を扱う場合は、利用許諾の範囲を事前に確認してください。
翻訳内容の責任は公開側に残る
AI吹き替えは制作時間を短縮できますが、翻訳内容まで自動的に正確になるわけではありません。商品仕様、価格、法律・医療・金融に関する表現、注意事項、契約条件などは、対象言語に詳しい担当者が確認してください。
とくに英語版では、日本語の曖昧な表現をそのまま訳すと意図が変わることがあります。海外向けの販売動画や公式説明動画では、原稿の翻訳確認と、完成音声の最終確認を分けて行うほうが安全です。
▶ ElevenLabsの商用利用・著作権・禁止事項を詳しく見る
吹き替え品質を上げるための実践ポイント
吹き替えの品質は、AIの性能だけでなく、元動画の作り方と確認工程で大きく変わります。公開用の動画を一度に処理する前に、次のポイントを押さえておくと失敗を減らせます。
- 最初は30秒から1分程度の自作動画で、日本語・英語間の仕上がりを確認する
- 商品名、会社名、人名、地名、数値、URLは別途チェックリストにする
- 一文を長くしすぎず、話者が変わる位置を明確にした元動画を用意する
- 映像内のテロップ、字幕、画面キャプチャも出力言語に合わせて更新する
- 公開前に、対象言語を理解できる人が映像付きで最後まで試聴する
とくにBtoBサービスの紹介動画では、音声だけ自然でも、画面に日本円・日本語の管理画面・古い字幕が残っていると、海外視聴者には伝わりにくくなります。吹き替えは動画ローカライズの一部として考え、字幕・テロップ・CTA・説明欄も合わせて確認してください。
ElevenLabsの動画吹き替えに関するFAQ
ElevenLabsで日本語動画を英語に吹き替えられますか?
はい。ElevenLabsの吹き替え機能は、日本語・英語を含む多言語動画のローカライズに対応しています。Dubbing v2は90以上の言語を対象に提供されています。ただし、翻訳、固有名詞の発音、話す速さ、映像との同期は、動画ごとに確認が必要です。
無料プランで作った吹き替え動画を商用利用できますか?
できません。Freeプランで生成したコンテンツは商用利用できません。収益化動画、広告、自社の営業・販促コンテンツ、顧客案件などへ使う場合は、商用ライセンスが付くStarter以上を確認してください。
1分の動画を吹き替えると、どれくらいクレジットを使いますか?
自動吹き替えの目安は1分あたり2,000クレジットです。実際にはテストや再生成にもクレジットを使うため、完成動画の長さだけでなく、修正分も含めて計画してください。
英語動画を日本語へ吹き替える場合、字幕も自動で日本語になりますか?
音声の吹き替えと、動画内字幕・テロップの翻訳は別に確認する必要があります。画面内に英語テキストが残っている場合は、日本語視聴者向けに字幕、テロップ、画面キャプチャを別途調整してください。
まとめ|短い自作動画で試してから多言語展開へ進もう
- ElevenLabsでは、日本語・英語を含む多言語の動画・音声を吹き替えできる
- Dubbing v2は90以上の言語を対象とし、元話者の感情や話し方を保つことを公式が案内している
- 自動吹き替えのクレジット目安は1分あたり2,000クレジット
- 商用動画にはStarter以上の商用ライセンス付きプランが必要
- 翻訳内容、固有名詞、映像とのずれ、素材の権利を確認してから公開する
ElevenLabsの吹き替えは、日本語動画を海外向けに展開したい場合や、海外の自社動画を日本向けにローカライズしたい場合に役立つ機能です。まずは短い自作動画で、音声の自然さと確認作業の量を試してから、長尺動画や複数言語への展開へ進むとよいでしょう。

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